【日本語教師】時事作文クラスの作り方①

日本語教育

みなさん、こんにちは。

日本語学校から転職して、営業職をしているchailandです。
このブログでは、日本語教師のお役立ちポイントを紹介しています。

今日のテーマは【日本語教師】時事作文クラスの作り方①

以前の勤務校で時事作文という科目を担当したことがあります。

その名の通り時事的なテーマについて取り扱い、学習者の自己表現能力を高めるというまぁまぁむちゃぶりな授業でした笑

しかしこの科目を担当したおかげで、日本語教師として力がついたように思います。

一番大変だったのは教科書等指定がなかったことです。

今までは、みんなの日本語やGENKIなどテキストを使った授業が大半ですし、

1から教える内容を考えることはありませんでした。

その授業を約2年間担当し、一定の学生の満足度を得るまでに至りました。(一期目は散々でした)

この記事読めば、時事的なテーマを使った作文のクラスを作る考え方が学べますので

ぜひぜひ最後まで読んでください。

 

作文クラスの前提

まず作文クラスの考え方についてです。

作文クラス担当教師に求められていることは、学習者のかく力を伸ばすということです。

もちろん日本語で書くレベルを上げるということですが、ここも2つに分かれていると思います。

1つは当然ですが日本語能力です。

しっかりと会話はできますが書くことはいまいちという学習者も多いのではないでしょうか。

その学習者がきちんとした日本語で自分の意見を書けるようにすることです。

もう一つはテーマに対してしっかりとした自分の意見を日本語で述べられるということです。

若年層の学習者はそもそも日本の時事的なニュースや経済状況に全く興味関心がない場合があります。

ただ、そういう学習者に限って進学を考えていたり、日本での就職を考えている場合もあります。

きちんとした知識を身に付けさせて、日本社会で長く活躍できる人材にすることも、この作文の授業で担う部分だと感じています。

 

テーマ選び

以上の前提をもとに、テーマを2つの観点から選んでいます。

まずは日本語能力が伸ばすテーマ、

もう一つは話題を導入するテーマです。

前者は特に取り立ててテーマを扱うと言うよりは、

「反対意見を述べましょう」「アドバイスをする」「譲歩する」など機能を与え、

その時に必要な書き方を導入すると授業です。

こちらが学習者に使って欲しい文型や語彙を指定し、それを正しく書けるようにすることが目的です。

なかなか他の授業ではここまで分解して

書く力についてフォーカスする事はありませんので、こういったテーマに対して全体的な意見を述べるための部分的な練習も重要になってくると思います。

例えば相手の意見を認めつつ、自分の意見を述べる場合の言い方で、

「確かに…。しかし…。」と言う言い方があります。授業ではこの言い方だけを練習するのです。

練習法としては以下の例文に穴埋めするなど、会話文で導入するなど様々な方法があります。

例:

①日本の果物は確かにおいしいですが、____________

②たなか先生は確かに厳しいですが、___________

③日本の経済は確かに悪くなっているが、____________

④山田さんは_____________、毎日運動しているので健康的だ。

⑤あの学生は________________、家で勉強しているので成績が良い

などの空欄にいれる練習などが考えられます。

 

次に自分の意見を言わせるテーマ選びです。

学習者によって好き嫌いがあるので、この視点で授業組み立てるのは確かに難しいです。

しかし日本語で新しい知識が得られたというのは必ず学習者にとって満足度向上につながりますので、

テーマ選びは頑張っていきたいところです。

多国籍の学生に教えるので、領土問題、政治などのテーマは当然ですが避けましょう。

私がよく使っていた引用元としてはfnnプライムオンライン、AbemaTVなどからテーマを選び、

ニュースサイトを調べ、記事を抜粋後、

学習者のレベルに合うように、リライトして資料としていました。

動画の一部をそのまま導入用として使うこともありました。

慣れないうちは、

賛成か反対かを答えるものなど、

答え方の形が決まっているものを選んだ方が無難です。

 

以上、時事作文の授業作りについて書きました。

今回の記事は前提の部分を掘り下げましたが、

また具体的な準備方法についても紹介したいと思います。

土曜日も準備をしている皆様、

本当にお疲れ様です。

また別の記事でもお会いしましょう。

 

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