「ハードルを下げる」日本語教師をする上で大切にしている考え

未分類

日本語教師から転職して、営業マンをしているゆーいちです。

プライベートでは日本語教師を継続しています。

 

今日は日本語教師をする上で、とても大切にしている考えをシェアします。

日本語教師としてデビューを控えている方、

日本語教師に慣れた方にもお役に立てれば幸いでございます。

それは「ハードルを下げる」という考え方です。

 

もう少し具体的にどういうことか、メリットは何があるのか、説明していきますね。

大きく分けて三つの要素があります。

精神的健やかさ

まず1つは、精神的健やかさを保つことができるということです。

開けてびっくり!びっくり箱のレッスンでは、この精神的健やかさを保ていれば、

柔軟な対応ができます。

もちろん経験が豊富かどうかは大切ですが、

教師が落ち着いて見えるかどうかはとても大切な要素だと考えています。

みなさんは授業をやっていて、イライラしちゃうことがありますか。

わたしは日本語教師になったばかりの時、実はイライラすることもありました。

 

大体イライラする時は

・こちらが期待しているほど学生ができなかった時

・準備した活動がうまくいかなかった時

がほとんどでした。

よくよく考えれば、理想と現実のギャップを埋めるのがプロの仕事なので、

ギャップがあるからと言って焦らなくてもいいですよね。

 

例えば、「〜てください」を使って、

レストランの店員さんに注文できるようになる

という目標を設定していたとします。

その時に、まず、そもそも「てform」ができていなかったら、次に進めないですよね。

ここで学生がつまずいていたがゆえに、焦ってしまって、

授業がうまくいかなかったということがあります。

そんな時は、当初の予定通り進めるより、

学生が一つずつステップアップしていけるように、組み立てることが先決ですよね。

だからこそ準備の段階で、学生ができるであろう「ハードル」を下げて

てformの確認から入るぐらいの気持ちでいる方が、スムーズに進められます。

 

「ハードルを下げる」ことで、思ったほど学生ができなかった時にも

精神的健やかさを保ったまま授業を進められるようになりました。

 

助け舟を出せる

もう一つは、「ハードルを下げる」ことで、さっと助け舟を出せる点です。
これは授業のやりとりの中でとても大切なお話です。

例えば、「あなたの国のおすすめはなんですか」と質問したとします。

みなさんならおそらく、パッと答えられるかもしれません。

ただ、こういうオープンな質問って学生は意外とパッと答えられないんですよ。

そもそも自分の国について知らなかったり、

何について話したらいいかわからない人もいます。

なので、ここに持っていくまでに、

質問のハードルをさげ、
「あなたの国では、フォーという麺料理がおすすめだと聞いたんですが、本当ですか?」

「あなたはよく食べますか?」「他にどんな料理がおすすめですか」

テーマを絞ったり、Yes/Noで答えられるように噛み砕くと、

学生にとって格段に答えやすくなります。

こういう意識を持っていると、

こちらが思っていたような答えが出てこなくても助け舟を出すことができます。
「この質問なら答えられるだろう」というハードルを下げることで、

質問の質がよくなり、学生にとって答えやすくなります。

 

準備が丁寧になる

最後に、「ハードルを下げれば」準備が丁寧になるということです。
ここでいう準備は必ずしも授業用のスライドを丁寧に作ることではありません。(できるだけ作り込みすぎないようにしています。)

そうではなく、授業の構成を1つ目で話したような段階を追って進めるように

組み立てることができます。

「〜てください」を使って店員さんに注文できるようになる
という目標を立てたのなら、

①既習文型だけど、てformの確認、
②レストランなどの場面の確認、
③注文の時に使う語彙の確認、
④実際に店員さんに注文できるようになる

という具合に攻勢を組み立てることができます。

 

 

 

以上、教師がハードルを下げることの良い点を紹介しました。
これは人に物を伝える時に転用できるので、
今後ずっと大事にしたいと思っている考え方です。
皆様の参考になれば幸いです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました