【日本語教師】模擬授業のチェックポイント4選

日本語教育

日本語学校から転職して、営業マンをしているchailandです。

プライベートオンラインレッスンは継続中です。

私の簡単な経歴は以下の通りです。

2014-2017 タイの大学で日本語教師
2017-2022.4 国内専任講師
2022年5月からは営業職にチャレンジ

最近、こんなご相談を受けることが多くなりました。

 

「とある日本語学校で模擬授業をすることになったんですが、どうすればいいですか」

「○○の導入部分が当たったんですが、教案見てもらえませんか」

「これって自然な例文ですかね?」

など、採用試験の一貫でこれから模擬授業に行くというお声です。

入国が緩和され、待機留学生も10月から多く入ってくることが予想され、

日本語教師が足りないという状況です。

今日はそんな模擬授業に向かう皆様への激励と、注意点をいくつかお伝えする記事です。

模擬授業で見られている点は

①組み立てが適切か

②説明がわかりやすいか

③板書がきれいか

④学生とのインタラクションができているか

代表的な評価ポイントは以上四つかと思います。

 

順番に解説します。

①組み立てが適切か

模擬授業だと15分から長くても30分ほどの発表に収まるでしょう。

発表する内容を間違えると、何もアピールできなかったなんてことになりかねません。

入念なすり合わせが大切です。

例えば、「て形の導入を15分ぐらいやってください」と言われたときに、

・具体的にどこから導入するのか

・活動は入れるべきか

・既習文型はどこまでか

・実際のクラスでは、漢字圏、非漢字圏の人が多いのか

など、確認しておいた方が準備を進めやすいでしょう。

特に、どこまで入っているか、前提を確認しておくと、

活動時間が取れたり、変形練習だけで時間が過ぎることがなくなります。

事前連絡で手間かもしれませんが、そもそもの前提はしっかりと確認しておきましょう。

 

②説明がわかりやすいか

口頭による説明、視覚による説明、大きく分けて2種類あると思います。

初級に当たった場合は、できるだけ視覚情報、場面を提示するように心がけたいです。

いつ・誰が・どんな状況で使うか

一目でわかる導入が心がけたいものです。

私が特に注意を払っているのが、

ド頭の例文です。

もちろん自分の頭で全部考えてもいいのですが、

私はまずできるだけ多くの例文を見て、精査するのに時間をかけています。

「〜がち N3」「〜たばかり N4」など

文型とレベルを入力して検索すれば、たくさんの例文にたどりつくでしょう。

 

③板書がきれいか

これは説明不要かもしれませんが、字のきれいさはもちろんのこと、

板書計画をしているかが見られています。

チェックポイントとしては、

・プロジェクターに投影された部分に板書が重なっていないか。

・板書の量は適切か。

・板書のタイミングが適切か。

慣れるまではいつ、どこに、何を、何色で書くかまで計画して行った方がいいですね。

 

④学生とのインタラクションができているか。

模擬授業だとここが一番難しい部分ですが、

教師の発話量を抑えて、きちんと学生に運用させられているかが評価ポイントです

ただ、話させるだけでなく、質問を細かく分解して、

スモールステップで発問できているかが大切です。

例えば、いきなり

あなたの国のおすすめを教えてください

と聞くのは、学生にとってなかなかハードルが高いです。

 

日本人なら、機転をきかせて、おすすめの料理や観光地を饒舌に語ってくれるかもしれませんが、

学習者にとっては、

・何を

・どのぐらいの量で

・どんな文型を使って

話せばいいかわからない状態で、話すため、その発問が学習者の力をつけるものでなく、

今の学習者の力に委ねるしかなくなります。

例えば、

今日は、観光地について話しましょう。

あなたの国はインドネシアですね。

インドネシアの有名な観光地はバリ島ですか。

はい、そうです。

私の国の有名な観光地はバリ島です。

そうですか。

バリ島で何ができますか。

美味しい料理を食べたり、海で泳いだりすることができますか。

 

はい、バリ島で美味しい料理を食べたり、泳いだりすることができます。

他にどんなことをすることができますか。

他にダンスのショーを見ることができます。

いかがでしょう。

いきなり「おすすめ」を聞くより、かなりスモールステップで質問できていると思いませんか。

実は、「〜たり、〜たりすることができます」という文型を使うように誘導しています。

このように学生が答えやすい形の質問をして、

スムーズなインタラクションができているかが見られています。

 

以上、模擬授業に行く前のチェックポイントを四つまとめました。

もう一度まとめると、

①組み立てが適切か

②説明がわかりやすいか

③板書がきれいか

④学生とのインタラクションができているか

を注意して臨めば、今までの実力を発揮することができるでしょう。

皆様の検討を祈ります。

 

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